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王子の初恋

「よろしく、コリンズ。」
双子は階段を降りながらコリンズと仲良くしようと心がけた。しかし、彼の瞳の光は変わらない。なにか、よくないことを考えているのかしら、マリンはそっとアクアのマントを握り締めたが、アクアがそれに気付くことはなかった。
「まず、オレの部屋に行って『子分の印』を持ってきたら遊んでやるよ。」
子分、と聞いて明らかにアクアはむっとしていた。しかし、父の親友の息子であるコリンズとは仲良くしなくちゃ、という子供心が彼の感情の爆発を抑えていた。
「分かった。キミの部屋はどこ?」
「しょうがないな、部屋までは連れてってやるよ。」
2人の見えない火花にマリンははらはらしていた。どうして、仲良くするのにこんなことしなくちゃいけないの?
コリンズは双子を彼の部屋まで連れて行き、そしてこう言った。
「この部屋の奥の宝箱に隠してあるからちゃんと持って来いよ。」
双子は迷わずその部屋に入っていき、『子分の印』を探しはじめた。広い部屋の隅々をくまなく探す。ベッドの下や、引き出しの中、窓の外側も覗いてみた。そして、しばらく探し続け、ついには隣の部屋まで足を伸ばしていた。
「多分、あの箱じゃない?」
マリンが部屋の角を指差す。そこには棚があり小さな小箱が一つ載っていた。アクアが駆け寄り、その箱に手を伸ばす。
「鍵がかかっているみたいだ。」
「無理矢理開けてもいいかしら?」
不安気な顔でマリンが箱とアクアを見比べる。
「構わないさ。開けてみなくちゃ分からないよ。」
そう言ってアクアは腰の短剣を取り出し、柄の部分で鍵を叩き壊そうとした。何度かぶつけた後、小箱の鍵が取れ、彼がその蓋に手をかけて中を確かめた。
つづく

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